慟哭ノプラチナ
     色々なときめきに右往左往する毎日を、つらつらと書きます。 テンションは日によって変わる感じ。眠りについたあとは、夢でお逢いしましょう。
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3B
ハロウィンおめでとう!

ということで、駄文投下。うっかり軽いBLなんだぜ!…一応改行します。













[sweetness]

辺りはすっかり暗くなっていた。
常は騒がしい正門前と云っても、練習を終えた頃には足音さえ響くほど静かだ。
「いたいた。柚木ー!」
「何だい?火原」
「はい」
けれどそれは一時のこと。静寂など少しも気にせず、火原は柚木の名を呼ぶ。そして両の手のひらを差し出して、嬉しそうにそう云った。
急いで駆け寄ってきたというのに、息一つ切らさないそれはさすがだなんて密かに心に浮かべながら、柚木は覗き込むようにして火原の真意を探った。
「その手は…何かな?」
「何って、今日はハロウィンじゃない。だーかーらー、お菓子!」
「そういうこと…」
嬉しそうに笑う火原に柚木は少し苦笑して、一つ息を吐いた。制服のポケットをゆっくりと探ったあとに、彼の手のひらに転がす。上品な包みが施された、チョコレート。
「やった!ありがと、柚木」
「Trick or Treat?」
「うん」
頷くのと同時に、火原はがさがさと包みを解いて、口の中へと放り込む。
「うん、美味しい」
「それは良かった」
そう答えて、柚木は火原の口元へ視線を送った。胸の中に、甘ったるいような心地よい感情が込み上げる。満足そうに端を上げる唇に、そのまま見とれた。
「火原、目を閉じて?」
「えっ?」
「いいから」
柚木の言葉など聞きもしないで目を見開いたまま、火原は戸惑いながら云う。
「何…すんだよ」
言葉とは裏腹に、少しずつ近寄る柚木の顔に、火原は瞳を奪われていた。長い髪がはらりと、肩先から零れる。その暗い色さえ、やけに眩しく感じられた。
「だから、何するんだって!」
「何って、キス…とか?」
「ちょ…」
すぐ先にある顔を、火原は真っ赤に染める。柚木は少しだけ、笑った。
「それとも…いたずらしてほしい?」
火原が言葉を飲み込んだすぐあと。その肩にあたたかな重さが触れる。
「柚、木…」
「火原、Trick or Treat?」




「うわーーっ!」
大きな声をあげて、火原は目を覚ます。顔も、体中も赤くして。
「何これ…夢…?」
手のひらで無意識に触れた頬が酷く熱くて、火原は戸惑いを隠すことができないでいた。
「何だよ、この夢…」
小さく何度か呟く。
「こんな夢…。…おれ、好きなのかな」
柚木のこと。一つ息を吐いたあとの最後の言葉は、細く消えていく。そして火原は、見慣れた部屋の天井を、ぼんやりと見つめた。






Happy Halloween!

ハロウィンネタを書いてみるのは、何げに初めてでした。やっと帰ってきたんだ、現代に。あはは!
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